波型スレートとは、セメントと繊維を混ぜ合わせたものを波型に加圧成型して固めた屋根材です。
波型の大きさもさまざまで、小さい波型から大きな波型まで凹凸のサイズが存在します。
また、2004年以前の製品には、強度補強材としてアスベストが含有されていました。
しかし、老朽化してきた屋根を葺き替える場合、アスベスト処理費用が高額になることが最大の課題となっています。
そのため現在製造されているスレートは、アスベストの代替品として断熱材にもよく使われているロックウールやグラスウールが使用されているのです。
なぜ、波型スレートが倉庫や工場によく使用されてきたのでしょうか。
それは、波型スレートは安価に加えて、とても頑丈な素材であるというメリットがあるからです。
火災や雨に強い特徴があり、建築基準法で不燃性をもつ材料として定められています。
波型スレートの製造時に含まれる材料にもよりますが、防火・耐火構造として認可されています。
また、耐久性も高く耐用年数は25年以上と非常に長寿命です。
台風時の強風や大雨、夏場の強い紫外線、海の近くでの塩害にも強く防錆効果と腐食しない優れた素材といえます。
反対にデメリットは、劣化が進んだ状況で人が乗ると割れやすい点と、表面がザラザラしているため汚れや埃などが溜まりやすいところです。
波型スレートは耐久性・耐火性・遮音性に優れていますが、アスベストが含有しているという問題を抱えている屋根材です。